「ドレス・コード?ー着る人たちのゲーム」展に行ってきました!@東京オペラシティ

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🌸02 組織のルールを守らなければならない?

次の展示は「スーツ」、男性にとってビジネスの正装というべきもの。ずらりと展示されたスーツは1900年代のロジャース・ピート・カンパニーの年代物から肩〜胸を大きく強く見せる形、ポールスミスによるカラフルなもの、ヘルムート・ラングや三宅一生によるスーツの形や生地のパターンが異色にデザインされたもの、途中から女性用のスーツが出てくるなど、時代の流れを感じさせる展示となっています。

組織に所属している制服のようなものは日本においては学校と学生服もそれに当たります。国立映画アーカイブ所蔵の映画ポスター「セーラー服と機関銃」(1981年)を始め、展示された映画ポスターの中に時代の変遷と共に変化する学生服を見ることができます。

🌸03 働かざる者、着るべからず?

次の展示室にあるのは、労働者階級の作業着からファッションアイテムの生地へと昇格を果たしたデニム生地による服飾。1970年頃のLevi‘sオリジナル501’ジーンズや、クリスチャンディオール(ジョンガリアーノ)のビスチェ、デニム生地を使った立体裁断とフリルの美しいコムデギャルソンのドレスといったデニムが並びます。

壁に展示されているデニム生地にミシンでメッセージ刺繍をしている映像作品≪The Lonely labourer≫2019年 video(4K) は青山悟氏によるもの。「ミシンの普及が進めば進むほど雇用がどんどんなくなっていく労働の問題」と現代の労働の在り方への疑問を投げかけています。

🌸「アシードンクラウド」、架空の仕事服

古い「労働」を表すデニムと対照的に、マーガレットハウエルUKでアシスタントデザイナー出身の玉井健太郎氏が「アシードンクラウド」で作る服空想の物語から架空の職業の衣装と衣装デザインのイラストの展示があります。「労働」を単なる「労働」とする現実的なものではなく今も未来にもまだ存在しないような不思議な職業(「服育師(HukuiKushi)」、「雨司祭(ajisai)」「山歩隊(sanpotai)」など)の服は、19世紀後期~20世紀初頭の写真に見られるような古い作業着の美しさを活かして作られたデザイン。定番の形を踏襲しつつ、どことなくふわっとして可愛いデザインです。

↓↓100年後も着れる服を目指すというコンセプトの「ミナペルホネン」にどこか通じる雰囲気。(テキスタイル自体の印象は北欧的ではありますが)↓↓

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