東京で世界を食べ歩くシリーズ、ちょっとハンガリー料理にハマってきたのでまたもやハンガリー料理です。
前回、パプリカドットフ1人ランチからアズフィノム1人ディナーときたので、
お次はアズフィノムでハンガリー料理ランチを。
毎度毎度1人では大して色々食べられないのもあるし、今回は久しぶりに会う食べ歩き仲間のさっちゃんと2人です。
さっちゃんは今年オーストリアやハンガリーあたりに海外旅行しようと思っていたのにコロナで行けなくなったというのもあって、ハンガリー料理に興味深々とのこと。
異国料理って異文化に触れられるので、ちょっと旅行前の予習にもなりますよね。
この日の目的は、アズフィノムの東さんオススメの「レチョー・ガルシュカ(メニューにはない料理)」と、「チキンパプリカ」です。
さっちゃんも色々食べてみたいと易うことで東さんに相談したところ、ランチコースのデザートをなくしてレチョー・ガルシュカをシェアし、メインはそれぞれが食べたいお料理をチョイスするという提案をいただきました!
(↓ちなみに前回のアズフィノム記事はこちら)
🌸サラダ(saláta)
サラッとしたドレッシング、お味はシンプルで体に優しい酸味。
東さんが、汁も飲んでみると美味しいので丸ごと召し上がってくださいと言っていましたが、確かに瑞々しくてスッキリとしている。
この時は何の気無しに食べてしまったのですが、ハンガリーでサラダというとキュウリのサラダ「ウボルカ・シャラータ」(uborka saláta)というのがあるんですね。
ウボルカ・シャラータは軽く塩で揉んで水分を出し、ニンニクを効かせたもの。サワークリームをかけたりもするようです。
今回いただいたサラダは(サワークリームなしの)ウボルカ・シャラータがベースなのかな?という印象。
(キャベツも入っていますが、ザワークラウト同様に塩揉みと乳酸菌発酵されている印象…聞いて来れば良かった…後悔)
パプリカの輪切りが乗っているのが素敵です。
🌸スープ:グリーンピースのスープ
前回のディナーではグヤーシュ(グヤッシュ、グーラッシュともいう。gulyás)という牛飼いのスープをいただいて、めちゃくちゃ美味しかったのですが、
せっかくなので違うスープをと、この日はグリーンピースのスープをいただきました。
グリーンピースのスープ グヤーシュ
同じようにパプリカパウダーを使用したスープながら、食べると味の雰囲気が全然違うんですよね。(写真の色味が揃ってないので全然違う風に見えますけど)
グヤーシュは、肉の出汁が効いて少しスパイシーなのですが、グリーンピースのスープは野菜の出汁で優しい甘さ。
また、野菜だけでなくガルシュカ(すいとんみたいなパスタ)を更に小さくしたチペトケ(Csipetke)というダンプリングが入っています。(ガルシュカについては後述しますね。)
グリーンピースのスープには特にハンガリー料理名はついてなさそうでしたが、フーシュレヴェシュ(Húsleves)という鶏肉または仔牛肉で作る透明なスープに野菜とチペトケが入った料理があるので、
きっとそういう感じでハンガリーでは食べられているんだろうな、と。
ハンガリー料理が初めてのさっちゃんに、東さんがハンガリー種のパプリカを見せてくれていたので、もう一回写真を撮らせてもらいました。
こうして見ると日本で食べられているパプリカとは本当にビジュアルが違いますよね。
🌸レチョー・ガルシュカ(lecsó galuska)
私のお目当てその1は、レチョー(lecsó)。中にガルシュカが入った、レチョー・ガルシュカです。
生のフレッシュなパプリカがないと作れないので入荷のタイミングを待って予約を入れました。
ハンガリー人のお客さんに生パプリカ入荷&レチョーがあると伝えると、「レチョー・ガルシュカ!いいね!」と言ってみんな来てくれると言っていました。
それぐらいハンガリーの人にとっては馴染みのある家庭の味なんですね。
パプリカのトマト煮込みで、ソーセージ、玉ねぎが入っていて、ちょっとフランス料理のラタトゥイユに似た雰囲気です。
かなり濃厚なトマトの味にパプリカの甘味、そこに塩気のあるソーセージという強めの組み合わせですが、これは間違いない美味しさ。
ドライにしたトマトの皮と、パプリカの輪切りが飾ってあるのも良い感じ。
🌸チキンパプリカ(paprikáscsirke)
お目当てその2は、チキンパプリカ。パプリカチキン、またはパプリカーシュチルケ(paprikáscsirke)とも言います。
パプリカドットでいただいたチキンパプリカは唐揚げ用みたいな感じのごろごろとした鶏もも肉だったのですが、
アズフィノムのチキンパプリカは、随分とビジュアルが違うんですね。
細かいレシピまではわからないのですが、少し作り方をお聞きしたところ、
ホイルで巻いた鶏肉、野菜、パプリカを加熱し、スープへ入れた後に一旦、鶏肉を取り出し、最後にパプリカソースをかけているとご説明いただきました。
肉はキュッと締まって味付けはハーブと塩ベースのあっさりした仕上がり。
ソースはサワークリームと生クリーム入りで濃厚。まるでチーズでも入っているみたい!
四角いキューブ状にまとめられているのはガルシュカ(galuska)というハンガリーのパスタです。
ガルシュカ自体は塩味が少し付いているだけなのですが、歯応えがぷりぷりモチモチしていて、チキンパプリカの付け合わせにぴったりです。
(↓パプリカドットフでチキンパプリカを食べた時の記事がこちら。食べ比べてみると楽しいですね♪)
🌸ロールキャベツ(Töltött káposzta)
これはさっちゃんがメイン料理で注文したロールキャベツ。トルトットカーポスタ(Töltött káposzta)です。
ハンガリーのロールキャベツは、キャベツ丸ごとのザワークラウトで具(豚ひき肉、米、ザワークラウトなど)を包むんですね。
ここのロールキャベツ、本当に美味しいので私は大好きなんですが、前回食べているので今回味わうのはさっちゃんにお譲りしました。笑
(↓ロールキャベツについては前回の記事に詳しく書いています)
ロールキャベツと一緒にサーブされたパンは、ビスケットみたいにポロポロ崩れやすい不思議な食感。
素朴な塩味のパンなのですが、なかなか食べたことのない雰囲気のパンで、これは面白いなあと。
聞けばこちらのシェフ、パティシエとしても修行されていてこのパンも焼いているとのこと
ぜひケーキも食べてみたいと思ったのですが、この日は前回ディナーで来た時にいただいたショムロイ・ガルシュカのみだったんです。
まあ日が開いてないので仕方ないです。笑
というのと、すでにかなりお腹がいっぱいになっていたので食後はお茶だけいただくことにしました。
🌸ジョルナイの食器で食後の紅茶
ハンガリー南部にあるペーチ(ペーチュ。Pécs)という町には世界遺産にも登録されているカタコンベがあるのですが、ここに陶磁器の名ブランドであるジョルナイ(Zsolnay)の工房があります。
ジョルナイは1853年に誕生。日本ではほとんど知られてないのですがハンガリーではヘレンドに並んで誰もが知るブランド。全てハンドメイド、ハンドペイントというのが特徴です。
ウィーンのシュテファン大聖堂の屋根がジョルナイ製だったり、ブダペストの地下鉄一号線の駅構内のタイルにジョルナイのものが使用されていたり、
リスト音楽院やマーチャーシュ教会、国会議事堂といった歴史的建造物にも飾られるほどの格式の高いブランドらしいです。
「シシィ」の愛称で知られるオーストリア・ハンガリー皇妃エリザベートをイメージしたティーセットデザインなんかもあったりして、知らなかったけれど本当に国民的名ブランドなんですねえ。
シシィコレクションは流石に高くて手が出ないですけど、カップ&ソーサー1セットだけでも持っていたら、お家で紅茶を飲むのが優雅になりそうです。
|
🌸ハンガリーの刺繍
オーストリア・ハンガリー皇妃エリザベートというと、アズフィノムに入ってすぐの壁には刺繍が飾られています。
ハンガリーには地方によって様々な刺繍があり、有名なのはカロチャ刺繍、マチョー刺繍(2012年にユネスコの無形文化遺産に登録されている)などがあるようです。
ハンガリー刺繍については、こちらのサイトを参照しました!
http://aicsimagyar.sakura.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2016/03/ハンガリー刺繍解説2017small.pdf
店内にも大きな刺繍が壁に飾られていましたが、こんなに大きなサイズだとかなり作るのに時間がかかりそう…人の手による伝統工芸品って凄いです。
🌸お土産
アズフィノムでハンガリー料理ランチを食べてみた話のオマケですが、お土産を買ったのでその話も少し。
HEINDL(ハインドル)のチョコレート
アズフィノムではハーブティーワインなどがお土産に買えます。
1953年創業の老舗ハインドル社のチョコレートもあったので買ってみました。
皇妃エリザベートのパッケージで、ウィーンの人気お土産にもランクインするチョコレートです。
円盤型ミルクチョコレートの中にはアプリコットフィリングが入っていて、2枚入りが500円でした。(在庫限りかもしれません)
他にもハンガリー王室御用達のスパークリングワインのミニボトルが販売されていたり、ジョルナイの陶芸品や過去にあった美術展とのコラボ商品も見ることができて、
見ているだけでも旅気分。楽しかったです。(東さんとさっちゃんに感謝!)
関連ランキング:西洋各国料理(その他) | 明治神宮前駅、外苑前駅、原宿駅