アズフィノムでハンガリー料理ディナーを食べてみた。@東京、明治神宮前

この記事は約10分で読めます。

東京で世界を食べ歩く、今回はハンガリー料理、再び!です。笑

前回、白金高輪にあるパプリカドットフに1人ランチでお邪魔したのですが、このハンガリーの「パプリカ料理」が凄くおいしかったんですよね。

そこで都内にある他のハンガリー料理屋さんにも是非行ってみたいと思いまして😋

探してみたところ、明治神宮前にもアズフィノム(Azfinom)というお店があるではないですか。

ハンガリー大使館からの依頼を受けてシェフを呼んでいるレストランというだけあって

写真を見ると高級店の雰囲気…しかし1人でも気軽に寄ってコースを食べて欲しいとのことで、カウンター席があるようです。

これはちょっと行ってみたい!というわけで、アズフィノムでハンガリー料理ディナーを食べてみたレポです。

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🌸ハンガリーとはどこにあるの?

Googleマップで見たハンガリーの場所
Googleマップで見たハンガリーの場所

前回のハンガリー料理記事を読まれてない方に向けて、少しだけ説明を。

オーストリア、スロヴァキア、ウクライナ、ルーマニア、セルビア、クロアチア、スロヴェニア…と東ヨーロッパ諸国に囲まれた場所。

地理的には四方が山に囲まれている盆地(カルパチア盆地

気候は温暖だけど冬には寒気と乾燥が厳しい大陸性気候とのこと。冬の寒さが厳しそうな地理です。

そんなハンガリーではパプリカを良く食されているのでハンガリー料理はパプリカ料理と呼ばれているほど。

🌸ハンガリーのパプリカ

ハンガリーのパプリカ
ハンガリーのパプリカ

パプリカというとピーマンに似た形で、赤や黄色やオレンジ色のコロンとした野菜。

元はコロンブスがヨーロッパに持ち帰ってきた唐辛子です。

この唐辛子を辛くないように品種改良したのがハンガリー。つまりパプリカはハンガリー原産の野菜なんです。

現在ハンガリーでパプリカは100種類以上あるのですが、こちらのアズフィノムで使用されているフレッシュな(ハンガリー種)生パプリカは3種類です。

写真を撮らせていただいたのを見てびっくりされるかと思いますが、ベースに使われているのは左のパプリカ(白〜クリーム色)、右にあるのが辛い種類のパプリカ(薄い黄緑色)、手前にある赤くコロンとしたパプリカ(「トマト」と呼ばれる品種・辛くない)です。

日本で出回っている韓国産やメキシコ産のパプリカは彩のよい原色カラーなので、白・クリーム色のパプリカってちょっと意外ですよね?

🌸Azfinom

アズフィノム店内
アズフィノム店内

アズフィノムは元々、麻布の方でジョルナイというハンガリーで有名な陶器メーカーの食器を輸入販売していた代理店だったそうです。

代理店を辞めて麻布から明治神宮前に移転してきたため、店名も変更して今のアズフィノムとなったと聞きました。

名前の由来はフランス語でいうところのBon apetit(ボナペティ)「美味しく食べて(召し上がれ)」

ちょっと敷居の高そうな雰囲気なのですが、コースで食べてみたい!と、go to eatを利用してショートコースを予約。

🌸ショートコース(サ税込5500円)

コースの内容は、前菜、スープ、メイン、デザート、食後のドリンクです。

3種のフォアグラの前菜

前菜・フォアグラ3種盛り
前菜・フォアグラ3種盛り

ハンガリーで有名なのはパプリカですが、実はフォアグラも有名です。フォアグラは丸々太らせたガチョウの肝臓ですよね。

日本でフォアグラというと、コッテリとバターとソースで火を入れたテリーヌというイメージがあるため、

あのコッテリ感が苦手な人もいたりしますが、ハンガリーでフォアグラといえば冷菜。

この前菜プレートには3種類の調理をされたフォアグラが。

一つはフォアグラを甘いペーストにしたもの、もう一つはそぼろ状の塩味、それからスライスした塊のナチュラル。

紫玉ねぎを甘く煮たソースをお好みで付けたり、クルミとシナモンのパンにペーストを塗ったりしていただきます。

血抜きをしっかりしたガチョウのフォアグラは生臭くないんですよね。

スープ: グヤーシュ、またはグヤッシュ(gulyás)

アズフィノムのグヤッシュ
アズフィノムのグヤッシュ

この緑のソースは何かと聞いたところ、自家製ミントオイルとの事。

パプリカ粉は水に溶けず油に溶けるため、先にパプリカ粉を炒めて、そこに牛肉を炒め、5時間ひたひたの水入れて煮ているんですって。

グヤッシュ(グヤーシュ)
グヤッシュ(グヤーシュ)

フランス料理は油で肉の周りを固めて旨味を逃がさないが、ハンガリーはスープに肉の旨みを入れるのだとか。

旨味の使い方にもこんな違いがあるんですねぇ。

グヤッシュと辛いパプリカ
グヤッシュと辛いパプリカ

ちなみにグヤッシュ(gulyásの器には辛いパプリカの欠片が添えられていまして、お好みでスープに入れて下さいと。

この辛いパプリカは入れた方が辛いと言われたんですけど、試しに齧るとめちゃくちゃ辛い!!

触った指で目を擦ってはいけないとの話でしたが、すでに唇(粘膜)が痛い(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

スープに入れると辛味の広がり方が生で齧るより料理の引き立て側にうまく決まるので、

生で齧らずスープに入れるのをオススメします

そのまま食べると、こんなに辛いとは思わなかった…(笑)

メイン: ザワークラウトとロールキャベツ(トルトットカーポスタ Töltött káposzta)

アズフィノムのハンガリーロールキャベツ
アズフィノムのハンガリーロールキャベツ

コースのメインにはハンガリーの定番家庭料理「チキンパプリカ」も選べたんですがアズフィノムでハンガリー料理ディナーを食べに来る目的として、

「まだ食べたことがない料理が食べる!」という使命(?)があったためロールキャベツをオーダーにしました。ハンガリー名は、トルトットカーポスタ(Töltött káposzta)です。

こちらのロールキャベツは俵型ではなく「パプリカ型」に巻かれているんです。写真じゃわかりにくいですが、細長い唐辛子寄りの形。

ザワークラウトがロールキャベツの下に入っているのですがこのザワークラウト、やけに歯応えが新鮮。

聞くと、5回水洗いしてその度にフレッシュなキャベツを足すという手間のかかった作り方をされているんだとか。

マリネ(漬物)なのに、このシャキッとした歯応えはなるほどそういう事なのか。

ロールキャベツの中にはライスが入っているんですが、ライスはハンガリーで野菜扱いとなっているためサラダ感覚で使われているんです。

キャラウェイシードのスッとするスパイス感をプチプチと感じながら、サワークリームを入れるとコクが出て酢の酸味がマイルドに。これは美味しい。

日本式ロールキャベツも好きですが、ハンガリーのロールキャベツ、めちゃ美味しい。

実はこのロールキャベツ、宮崎あおいさんが「世界をいただきます」というレストランの厨房で世界の料理を教わりにいくSWITCHの連載企画で、アズフィノムに教わりに来てたお料理だったりします。

宮崎あおいさんが「世界をいただきます」企画でアズフィノムに来た記事とロールキャベツ
宮崎あおいさんが「世界をいただきます」企画でアズフィノムに来た記事とロールキャベツ

書籍を見せていただきました〜。そうそうこれですよね!

他にもエジプトやロシア、フランス、トルコなど、お料理作りで世界をまわるという素敵な企画本。この本だけで20カ国です。

…レシピも載っていたのでちょっと欲しくなってしまいました(笑)

デザート: ショムロイ・ガルシュカ(Somloi Galuska)

アズフィノムのショムロイ・ガルシュカ
アズフィノムのショムロイ・ガルシュカ

ショムロイ・ガルシュカ(Somloi Galuska)というとハンガリーで有名なデザートらしいのですが、

本来はボウルにカスタードと、キューブ型のスポンジケーキをたくさん入れてチョコレートソースをかけたティラミスのようなもデザート。

アズフィノムのショムロイ・ガルシュカはシェフのアイデアで、甘くないカスタードクリームを固めて作られています

その下に2種類のスポンジの間にアプリコットジャムが挟んであり、チョコレートソースがかかっています。このビジュアルが良いですね〜!

カスタードはういろうのような歯応えながら粘り気はない不思議な食感なんですね。不思議な食べ心地。

ショムロイ・ガルシュカのお皿には甘くない生クリームが添えてあり、そこにクルミとレーズンを合わせていただくのですが、これまたラム酒の素晴らしい香りが広がります。

ちなみにチョコレートソースはチョコレートを使用せずに100%カカオパウダーから作ったさらりと滑らかなソース

香り・風味が良くダークチョコレート好きの私にはかなりツボでした!

食後のドリンク: ハーブティー

ハンガリー産ハーブティー(ジョージティー)「森の平穏」
ハンガリー産ハーブティー(ジョージティー)「森の平穏」

食後にはコーヒーか紅茶、ハンガリー産のハーブティーが選べました。

コーヒーも紅茶も好きなんですけど、よりハンガリーを感じたい私は「森の平穏」(ジョージティーNo.83)というハンガリー産ハーブティーを

クルマバソウ、ハナハッカ、ラベンダー、セイヨウオトギリソウ、カモミールが入っているのですが、

この組み合わせ、実に森っぽい香りがするんです。

ハンガリー産ハーブティー(アズフィノムで買えます)
ハンガリー産ハーブティー(アズフィノムで買えます)

どんなハーブが組み合わせてあるのか見てみたところ…

沈静効果のあるラベンダー、カモミールに加え不眠改善のクルマバソウ、抗うつ作用で有名なセントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)、それに傷を癒すハナハッカ(オレガノ)。

これはリラクゼーション効果の高そうなハーブティーですね〜!

ちなみにこのハナハッカなんとハリーポッターで傷を治す魔法薬として出てきます。

劇場版ハリポッターと死の秘宝Part.1で魔法省から脱出する時に、ハーマイオニーがバラけたロンの腕に使用するのがハナハッカのエキスです。

(他にもグリンゴッツ銀行で金庫破りをした時などにも出てきます)

アズフィノムには3種類のハーブティーがあったので他の種類のハーブティーについても書いてみますと、

「ウィンターティー」(ジョージティーNo.82):セイヨウキンミズヒキ(アグリモニー。下痢の改善、利尿作用、消化器の不調に)、ハナハッカ(傷を癒す)、ヘラオオバコ(咳止め)、ペパーミント(頭をスッキリさせ、落ち着かせる)。

これは冬のお茶というだけあって風邪に効きそうですね。ミントは鼻が通るので鼻詰まりにも良さそう。

「木漏れ日」(ジョージティーNo.81):セイヨウキンミズヒキ(アグリモニー。下痢の改善、利尿作用、消化器の不調に)、セイヨウキイチゴ(ラズベリー。美白・美肌、ダイエット、婦人病)、イヌハッカ(キャットニップ。月経促進するためPMSに)。

こちらはダイエットに美白に…女性向けに良さそうなハーブティーですね。なるほど、ラズベリーってダイエットに良いのか〜。

ちょっとラズベリーのハーブティー、興味あるなあ。ハンガリーのハーブティーはネットに見つけられなかったけど…

🌸今回食べれなかったお料理

実は今回食べられなかったお料理で、気になっているお料理があります。

パプリカドットフでも(1人だったのもありお腹いっぱいで)食べられなかったマンガリッツァ豚と、レチョー・ガルシュカです。

マンガリッツァ豚

マンガリッツァ豚というのは、ハンガリーの「食べる国宝」と呼ばれる豚肉です。

肉質的にはイベリコ豚と同じ系統なのだそう。ふむふむ。美味しそうじゃないですか!

アズフィノムの東さん曰く、アフリカの豚コレラが猛威を奮っているため、しばらくは入荷できないとのことでした。

(コロナじゃないんだ👀)

レチョー・ガルシュカ

レチョーというのはフレッシュな生パプリカが手に入った時だけしか作れないお料理で、煮込み料理。

ここにガルシュカというすいとんのようなパスタを混ぜて食べるのが現地スタイル

この日はなかったのですが、来週には手に入ると情報があったのでリベンジを計画。

せめて後1人くらい一緒に食べる人がいたら嬉しいのにな〜。

1人だと色々食べれないし、美味しさを共有もできないし。

アズフィノムでハンガリー料理ディナーという目的は達成したので、とりあえずこの日は美味しいハンガリー料理で満腹になって、幸せな気持ちで帰宅しました。

(↓アズフィノムでランチした記事へ続きます)

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