長らく気になっていたけどなかなか食べに行く機会がないお店・レストランって結構色々あるのですが、
今回は雲南料理を食べれる「過橋米線(カキョウベイセン)」というお店(東京・末広町)にお邪魔しました。
雲南というと中国にある一つの地域、雲南省を指すのですが、
雲南省とはどこにあるのか、どんなお料理が食べられているのか?
雲南省の情報を交えつつ実際に食べた雲南料理について食レポしていきたいと思います。
🌸雲南ってどこにあるの?
中国最南端、ベトナムとミャンマー(ビルマ)に面したエリアが雲南省です。
雲南省といえば山が地域を分断している土地のため多数の少数民族がいることが知られている場所。
なにしろ中国全土にいる54の少数民族のうち26の少数民族が雲南に住んでいるほど。
雲南にいる少数民族の中では彝族(イ族)が1番人口が多く、先祖は中国西部の古羌(チベット族、納西族、羌族)と言われています。
南東チベットから四川を通って雲南省に移住して、現在は雲南省の北西部と四川で主に暮らしています。
信仰している宗教は単一ではなく、精霊信仰、道教、仏教、中にはイスラム教信仰の人もいるようです。
ちなみに雲南省から北上すると四川、三国志でいうところの蜀・成都があります。
成都といえば唐辛子をふんだんに使用したかなり辛い料理「四川料理」というイメージがあるかと思います。
四川料理といえば、いわゆる中国の8大料理にも入るメジャーなもの。
雲南料理も漢民族料理では同じ四川料理に分類され唐辛子を使った料理も色々ありますが
少数民族が多数居住していることもあって、四川料理のメジャーな料理とは少し表情の違う特色のある料理があります。
雲南省は、中国の西南部に位置し、年中春のような天候が続いており、「植物王国」「香料王国」「薬草の故郷」「キノコの故郷」などと呼ばれています。
華僑米線公式サイト http://www.kakyoubeisen.com
そう、雲南省は山間の地でありキノコ料理が有名なのです。
これは2014年に別の雲南料理のお店(御膳房・銀座店)で食べたキノコ鍋なんですが、
金属製のタジン鍋みたいな鍋で湯気が立つまで加熱して熱々の鍋をつつくんですよね。
見たことも食べたこともない種類のキノコもあり、香りが高く出汁も出てとても美味しかった記憶があります。
今回はキノコ鍋ではなく別のメニューでお目当てがありまして。
それを実食レポしていこうと思います。
🌸「過橋米線」で雲南料理
「過橋米線」は茶馬古道(雲南で取れた茶をチベットに運んだ道、南のシルクロード)から伝わった
伝統や少数民族の薬膳食文化をそのまま日本で再現しようと雲南彝族(イ族)のシェフが調理しているお店。
山の幸に恵まれ、豊富な天然食材にこだわり、各少数民族の食習慣や知恵を絞りながら「過橋米線」や「気鍋鶏」などを代表とする雲南特有の食文化が発展されてきたのです。
雲南特産の味噌や宣威ハムを使いながら、古くから香りよく軽微な辛さや酸味を表す特徴が伝えられる一方で、新しい菜肴の創作方法を絶えずに代々の雲南人に探究されつつあります。
華僑米線公式サイト http://www.kakyoubeisen.com
というわけで、今回のお目当てメニューは「気鍋鶏(汽鍋鶏・チーグオジー)」と
お店がその名前を冠している「過橋米線(カキョウベイセン)」です。
ちなみに過橋米線の店舗は秋葉原店(末広町)、吉祥寺店があり、私がいったのは秋葉原店。末広町の駅から徒歩数分のところにあります。
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🌸薬膳気鍋鶏
それでは実際に食べた雲南料理について食レポ開始。
まずは1日8食限定、しかも予約制のお料理「気鍋鶏(チーグオジー)」から。
このお料理、雲南特有の「気鍋」という鍋に食材と漢方薬を入れて作るのですが、鍋の中心に開いた小さな穴を通って蒸気が循環し
4時間かけて蒸すことでじっくりと旨みを出します。この循環した蒸気が水分になりスープとなります。
なるほど4時間かかるお料理なんですね…それは予約制でないと作れないですね。
時間をかけて旨みを抽出しているだけあって、滋味深いお味。
濃厚な出汁を取った鶏肉自体は骨周囲の肉が少量残っている感じ。スープは生姜が効いています。
特徴的なのは他に食べたことのないような薬膳系の独特な風味。まさに医食同源という感じです。
4時間も蒸すと蒸気だけで結構な量のスープになるんですね。(びっくり!)
🌸蝦と茶樹茸の炒め
キノコ料理が有名な雲南エリアですから、キノコを使う料理も食べておきたい、と頼んだのがこちら。
蝦(海老)と何種類かのキノコを炒め合わせたメニューです。
白キクラゲをふんだんに使用して見るからに美味しそうですよね。
茶樹茸(チャジュタケ)は別名(学名)柳マツタケ。
マツタケという名前がつくだけに香り高いキノコです。
茶樹茸:柳松茸乾燥ヤナギマツタケというのが楽天市場にあったので写真を載せると、こんな感じ。
さすがにフレッシュなキノコを手に入れるのは難しそうだし、お店でも乾燥キノコをもどして使ってるのかな?(確認してないですけど)
茶樹茸の香りを楽しみつつ、キクラゲのシャキシャキ、コリッとした歯応えに、プリッとした海老の旨味と食感が良き良き。これはオススメ!
味付けは塩気と出汁で、四川というより広東料理的な印象。
(広東料理といえば乾物からの戻しで出る出汁が美味しいです)
↓↓もっと色々なキノコを味わいたくなった方には「御膳房」の雲南キノコ鍋をぜひ↓↓(インスタ映え必至です☺️)
🌸老江湖豆腐
人気No.1メニュー(看板メニュー?)というので、こちらをオーダー。
老江湖というのは清末期から中華人民共和国成立前の旧時代の言葉で、大道芸人や薬売りで国を渡り歩く世慣れた人という意味です。
お料理の老江湖豆腐(ロウジャンフードウフ)は肉団子を豆腐で挟んで揚げたものとお店の方から説明を聞きました。
雲南の味噌を使った赤いタレがかかっているのだけど、コッテリしてそうに見えて案外さっぱりといただけるんです。ペロリ。
ちなみに黒く焦げた塊は唐辛子なのでうっかり口に入れないよう気をつけてくださいね。
🌸伝統雲南華僑米線
本日、二つ目のお目当て料理がこちら。
雲南省の省都: 昆明名物のライスヌードル「過橋米線」です。
お店の方から食べ方をご教授しただきました。
①まず、鶏肉、豚肉、宣威ハム(雲南ハム)、チャーシュー、豆苗をスープの器に入れます。
②そのあと麺をスープの器に。
③最後に湯葉、もやし、湯葉、あと何か青菜(笑)の小皿を投入。
④完成!!🙌
じわっと優しい味ながら、ピンボケしているわけでもなく滋味深い。出汁が良く効いたスープ、もっちもちの白い麺。
結構なボリュームがあるのですが、お腹いっぱいになりながらも「美味い、美味い」と平らげました。
ちなみに話しながら食べていたのでどれが宣威ハムか気づかず食べてしまい…旨かったので、許してください。(汗)
🌸冬瓜茶と、王老吉
何か色々とお酒がありましたが、女子2人組のうち私はお酒を飲めないのでソフトドリンクを。
冬瓜茶と王老吉、どちらもお茶なんですが甘いです(笑)
王老吉(ワンラオジー)は広東地方生まれの夏に飲む漢方茶で、「涼茶(リャンチャ)」とも呼ばれるみたい。
仙草、インドソケイ、破布葉 、菊、スイカズラ、ウツボグサ、リコリスなど。
表現しがたい独特の風味と思ったら、馴染みのない薬草ばかりでした。
冬瓜茶の方が香ばしくて私は好きかな。
🌸おまけ: 千張肉
実際に食べた雲南料理について食レポする記事なんですが、千張肉についても少し書かせてください。
実はお店のNo.2メニュー、「千張肉」は雲南省の名物料理のひとつ。
ボウルに豚肉を敷いて中に漬物(芽菜)を入れ、長時間蒸し上げた後、ボウルをお皿にひっくり返して盛り付けだものだそうです。
めちゃくちゃ気になったんですけど、お腹がいっぱい過ぎて頼めず。悔しいけど、女子2人では限界でした(涙)
ここは何人かで来るのが正解ですね。
小皿料理が安くて豊富にあるのも実に魅力的です。
↓↓「過橋米線」のお店公式サイトはこちら↓↓
色んな国ご飯を食べ歩くのは楽しいですね。
ちなみにこの翌日にクルド家庭料理のお店にランチしに行った記事はこちら↓↓
🌸過橋米線の新橋支店
私が行ったお店の公式サイトには載ってないのですが、食べログを見ていたら新橋にも支店があるのかな?
新橋店はgo to eatの対象なので今の時期なら新橋店に行くのが良いのかもしれません。(いつまでキャンペーンがあるのかは不明ですが)