ブログ別記事に書いていますが、福岡旅行の初日に糸島へ行きました。
糸島の半島先端には伊勢神宮の二見ヶ浦と同じような夫婦岩があります。
夫婦岩を見にいきたいと友人が言うので海辺をドライブしながら行ってきました。
あまりリサーチせずに行ったので、実はこの「二見ヶ浦」が伊勢神宮からきたものであり
山の方には櫻井神社・櫻井大神宮(お伊勢さんの内宮・外宮、両宮のご分霊を奉じ、ご鎮座頂いた「櫻井大神宮」)があるとは思ってもおらず…
そしてこちらの神社、「あらゆる縁を結ぶ神社」…!それは心強い。
この神社がまた、とても良かったのでご紹介させてくださいませ。
桜井二見ヶ浦
青く透き通った海に白い鳥居、岸から沖合い150メートルの位置に夫婦岩…
「日本の渚100選」「日本の夕日100選」にも選ばれた絶景ポイントがこちら。
しめ縄で結ばれ夫婦のように並んでいる2つの大きな岩は夫婦岩と呼ばれ、
縁結びや夫婦円満のシンボルになっています。
三重県伊勢の二見ヶ浦にある夫婦岩は朝日が有名ですが、
対する福岡の二見ヶ浦は夕陽が美しいとして有名です。
(伊勢の夫婦岩がある二見興玉神社のブログ記事はこちら)
また、干潮時には鳥居まで歩くこともできます。
御祭神
この桜井二見ヶ浦の二つの巨岩は、イザナギとイザナミが祀られる神聖な場所です。
イザナギとイザナミというと、日本神話で国産み・神産みを行った夫婦の神様。
大しめ縄掛け祭(大注連縄掛祭)
毎年5月頃、大潮の干汐の際に、法被姿の氏子50名余りで長さ30m、重さ1tの大注連縄が新しく掛け替えられる習わしがあります。
櫻井神社(糸島市)
桜井二見ヶ浦から車で約3分ほど山のほうへ走らせると、右手に櫻井神社があります。
櫻井神社・櫻井大神宮の御祭神
慶長十五年(西暦1610年)6月1日より2日の夜明けにかけて大雷雨が起こり、突如電光一閃のうちに岩戸神窟が開け、ご神霊が顕現されました。
霊験あらたかなことがさまざま起こり、それを聞き及ばれ御験を確認した福岡藩二代目藩主黒田忠之公によって櫻井大神宮は寛永2年(1625年)に、櫻井神社は寛永9年(1632年)創設されました。
櫻井大神宮
伊勢神宮の内宮・外宮の両宮のご分霊ですので、御祭神はもちろん天照大御神(伊勢神宮内宮の神様)と豊受大御神(伊勢神宮外宮の神様)です。
天照大御神は高天原を統べる神様。日本書紀では、イザナギとイザナミが天照大御神の父母に当たります。
豊受大御神はイザナミから生まれたワクムスビの子で、食物・穀物を司る女神様。
櫻井神社
櫻井神社(糸島市)の御祭神は、災厄を祓い清める神直日神(かむなおひのかみ)と大直日神(おおなおひのかみ)、災厄の神様・八十枉津日神(やそまがつひのかみ)です。
日本書紀・古事記によるとイザナギは黄泉の国にいるイザナミに会いに行ったのですが、黄泉の国で穢れを受けたため禊を行いました。
その際、最初にお生まれになったのが災厄の神様・八十枉津日神で、そのあと、災厄を祓い清める神直日神と大直日神がお生まれになりました。
櫻井神社摂末社
摂社末社のお参りのルートは以下の番号順となっています。
櫻井神社の拝殿周りをぐるっと回る形です。
① 櫻井猿田彦神社(さくらいさるたひこじんじゃ)➡︎ 導き・災い除けの神様です。
② 塞の神(さいのかみ)➡︎ 病や怪我を治す病気平癒の神様です。
③ 八神殿(はっしんでん)・須賀神社(すがじんじゃ)➡︎ 国家守護・悪疫を退ける神様です。
④ 日子(ひこ)・楠(くすのき)神社➡︎ 農業・山の神様です。
⑤ 春日神社(かすがじんじゃ)➡︎ 藤原氏守護・厄除の神様です。
⑥ 岩戸宮(いわとぐう)➡︎ 御神霊顕現の神窟です。
⑦ 八幡宮(はちまんぐう)➡︎ 武運・必勝の神様です。
⑧ 金比羅神社(ことひらじんじゃ)➡︎ 航海・金運の神様です。
⑨ 二見が浦遥拝所(ふたみがうらようはいしょ)➡︎ 縁結・夫婦円満の神様です。
年間行事
1月の三が日は岩戸開きがあります。ただしこの時は中へ入ることはできません。
毎年、7月2日には例大祭があり岩戸開き神事があります。一年に一度この日だけは岩戸神窟へ参入することができ、お参りができます。
手水舎
私がお参りした5月の際は花手水はなく、シンプルに竹から手水が出ているものでした。
JA糸島花卉部会の主催で11月の一カ月は、伊都菜彩と糸島市内の神社17社に花手水が飾られるそうです。
拝殿
古い木造の拝殿に歴史を感じます。
この門を潜った所にも狛犬が一対配置されており、花が周りを囲んでいました。
おみくじ
おみくじコーナーにはなんと20円のおみくじが。
引いてみると、吉が出ました!
ありがたいことです。
櫻井大神宮
奥宮には櫻井大神宮があります。
石造りの階段を登って奥へ進みます。
櫻井大神宮は、拝殿・中殿・本殿が一直線に並んでいます。
拝殿から真っ直ぐに本殿が見えるという特徴的な作りです。
このご本殿の千木は向かって右が水平切りで内宮(天照大御神)を現し、向かって左が垂直切りで外宮(豊受大御神)を現しております。
内宮・外宮を合祀されたからでしょうか。独自の建築様式が見られます。
ちなみに出雲大社のように御祭神が男神の社は千木を外削ぎ(先端を地面に対して垂直に削る)、女神の社は内削ぎ(水平に削る)にすることが多いようです。
伊勢神宮の外宮(豊受大御神)は女神様なので女性だと思うのですが、どうなんでしょうね。
そこかしこに見られる、対のシンボル
「あらゆる縁を結ぶ神社」と呼ばれる所以かわかりませんが、櫻井神社(糸島市)のそこかしこには「対のシンボル」が見られます。
二見ヶ浦遥拝所・夫婦岩(対の岩)
海に入った先にある夫婦岩ですが、櫻井神社の境内に遥拝所があります。
縁結び・夫婦円満の御利益があります。
阿吽の龍・岩戸宮の左右にある対の龍
本殿の左右には対の龍が彫られています。
御神前に向かって左には吽形の龍が彫られ、右には阿形の龍。
また、吽形の龍の手には何も持っていないが、阿形の龍には玉と芍のようなものを持っている。
櫻井神社の創建の基となった岩戸は海の神様へ通じる道であると言い伝えられ、まるでその入口を守る為に龍神が左右に座しているかのようである。
https://www.facebook.com/sakuraijinja
櫻井大神宮への参道にある、推定樹齢500年の楠
櫻井大神宮参道の途中には立派な楠があるのですが、綺麗に二股に分かれています。
楠にはトカゲが1匹止まっていたのを友人が発見。神様の使いでしょうか?
大神宮の拝殿・中殿・本殿を挟む形で生えている対の御神木
先ほど書きましたように、櫻井大神宮は拝殿・中殿・本殿が一直線に並んでいます。
この縦に並んだ拝殿・中殿・本殿を挟むように対の御神木があります。
真正面から写真を撮るとわかりやすかったのですが、真正面から本殿を覗く形で撮影するのに抵抗があったので写真はありません。
今思えば撮らせて頂いたら良かったかなあ、と少し後悔も。
(「対の御神木」「樹齢500年の楠」については、サイトmeets糸島の記事から禰宜の外山さんの話を参照にしました)
御朱印
御朱印についてですが、伊勢神宮の御朱印ほどではないですが、シンプルで良い感じです。
櫻井神社と、櫻井大神宮は清らかな祓い清めの神様として信仰されており、人々を渡り導く存在でした。
神社の境内は伊勢神宮とも少し違う神聖な空気が満ちていました。
お参りが出来てよかったです。
Lin🌸