ハンガリー国宝マンガリッツァ豚を食べてみた(パプリカドットフ@白金高輪)

この記事は約10分で読めます。

東京で世界を食べ歩くシリーズ、今回のお題は「ハンガリー国宝マンガリッツァ豚を食べてみた!」レポです。

最近はめっきり「東京でハンガリー料理を食べ歩く」みたいになってきていますが、ハンガリー料理に魅せられてしまったのでちょっと連続しますがご容赦くださいませ。

そもそもハンガリー料理を食べたキッカケは、白金台に知人のパティシエがお店を開いたので遊びに行こうと白金方面に出たついで、

ちょっと変わったお料理が食べたいと思ってふらっと寄ったパプリカドットフのランチが始まり。

そこからアズフィノム(明治神宮前)のディナー、ランチと行って、もう一回パプリカドットフへディナータイムリベンジに来たという流れ。

今回はずっと気になっていた「食べられる国宝」こと「マンガリッツァ豚」のお料理を実食レポしますね♪

(↓前回のパプリカドットフランチの記事はこちら)

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🌸ハンガリー国宝マンガリッツァ豚とは?

マンガリッツァ豚とは
マンガリッツァ豚とは

マンガリッツァ豚(Mangalica)とは、ハンガリー固有種の希少な豚。ハンガリー政府から国宝に認定されているので「食べられる国宝」と呼ばれているんですね。

毛むくじゃらの容姿ながら肉は赤身で脂肪が乗っていてサシがあり、脂が溶ける温度がマグロと同じなため口の中で甘く蕩けるとのこと。

絶対美味しいやつですやん…(ヨダレ)

しかも一般の豚と比べ、ビタミン・ミネラルが豊富で、脂が乗っていてもコレステロールの原因となる不飽和脂肪酸が少ないためヘルシーなんです。

ちなみに同じ放牧豚のイベリコ豚が同系統なため肉質が近いようですが、イベリコ豚は毛むくじゃらではないですし、スペインの豚です。

ハンガリーのマンガリッツァ豚のようにマイナス30度でも生きられる体ではなく、脂の質や量も差がありそうですよね。

マンガリッツァ豚の肥育飼料はトウモロコシ、どんぐり、小麦などの自然飼料で、これもイベリコ豚と近いですね。(イベリコ豚もランクがあるので、色々ですが)

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🌸今回いただいたお料理

さて今回は女友達2人と3人でのディナー。ハンガリー国宝マンガリッツァ豚を食べるのが目標ではあるものの、ランチタイムに1人では食べられなかったあれやこれやも注文していきたいと思います♪

グヤーシュ(gulyás)

ハンガリー伝統ボグラーチ鍋でグヤーシュ(パプリカドットフ)
ハンガリー伝統ボグラーチ鍋でグヤーシュ(パプリカドットフ)

グヤーシュ(gulyás)はハンガリーの国民食なので、前回も食べていますが今回もオーダー。

何しろ前回は1人前だったのでスープカップでのサーブだったのですが、今回は2人前で注文したので、ハンガリー伝統のボグラーチ(金属製の釣り鍋)で釜煮グヤーシュの気分を味わいます。

この釣り鍋が結構揺れる、揺れる。ヒヤッとする中、なかなかの風情があります。笑

グヤーシュというのは「牛飼いのスープ」という意味で、牛飼いが昼に家へ帰るのが手間だったという理由で、元々は外で調理していたメニューなんですね。(私には絶対溢す自信しかない)

グヤーシュの具は牛肉、にんじん、じゃがいも、セロリ、玉ねぎなど。赤い色はパプリカパウダーです。

このスープ、パプリカに含まれるカプサイシン効果でめちゃくちゃ体が温まるのと、ビタミンが取れるので冷えやすい女性に全力でおすすめしたいメニューなんです。

ビタミンCは通常、加熱で壊れてしまうのですが、パプリカに含まれるビタミンCはビタミンPのおかげで加熱しても壊れにくいので美容にも良いかと。

ハンガリーでは離乳食にも使われているというだけあって消化にも良いし、ハンガリーの厳しい冬にもピッタリなメニューなんですね。

ちなみにお店の奥様の説明によるとローマイクミン(?)という(インドのクミンとは違う)スパイスを使用しており、スーッとした風味が。

日本ではキャラウェイが近いということなんですが、家でもし作る場合はキャラウェイで代用できそうです。というかWikipediaにはレシピでキャラウェイシードを使っていますね。

1.熱した鍋にラードを溶かし、みじん切りにしたたまねぎ、にんにく、キャラウェイを入れる。

2.香りが出てきたら牛肉をいれ焼き目をつける。肉に焼き目がついたら適当な大きさに切ったじゃがいもと水、塩、グリーンペッパー、トマトを加えて煮込む。肉がやわらかくなったら塩と胡椒で味を調える。なお肉は羊肉でもよい。

https://ja.wikipedia.org/wiki/グヤーシュ

現地のスパイスも知られていないものが色々ありそうなので、どうなんだろう。気になります。(誰か教えて)

セーケイカーポスタ(Székely káposzta)

セーケイカーポスタ(Székely káposzta)
セーケイカーポスタ(Székely káposzta)

セーケイカーポスタ(Székely káposzta)とはハンガリーのセゲド地区のお料理で、豚肉のパプリカ煮込みにザワークラウトを混ぜサワークリームを乗せたもの。

ザワークラウトキャベツの酸味にごろっとした豚肉の甘味が乗って、お箸が…いやスプーンが進むメニューです。

写真では分からないですが、豚肉は1〜2cm角のシチュー用ブロック。(レシピを参照したいちまる厨房さんサイトはこちら)

「ロシア人はマヨネーズをバケツで買う、ハンガリー人はバケツでサワークリームを買う」という言葉があるというほどサワークリームがこれでもかと出てくるんですが、

こちらのメニューにもサワークリームがたっぷりと使われております。パンを付け合わせに食べるのですが、なかなかボリューミー。

ホルトバージパラチンタ(Hortobágyi palacsinta )

ホルトバージパラチンタ(Hortobágyi palacsinta )
ホルトバージパラチンタ(Hortobágyi palacsinta )

ホルトバージパラチンタ(Hortobágyi palacsinta )というのはハンガリーのホルトバージ地方の名物料理です。

パラチンタというハンガリーの薄いパンケーキで仔牛肉などのシチューを巻いてパプリカとテイフル(濃いサワークリーム)と一緒にオーブンで焼いたお料理

パプリカドットフのホルトバージパラチンタの中身はチキンパプリカです。

お肉はパラチンタで巻く前にミンチにするので、元から柔らかい状態なのですが解されて更にホロリ。(3人で来ていたので通常は2本サーブのところを3本にしていただきました!感謝)

↓パプリカドットフのチキンパプリカについては、ランチに来た時の記事で書いています。

マンガリッツァ豚ロースとフォアグラのソテー

マンガリッツァ豚ロースとフォアグラのソテー
マンガリッツァ豚ロースとフォアグラのソテー

マンガリッツァ豚(Mangalica)のお料理も色々とラインナップがあったので迷ったのですが、私が選んだメニューがこちら。

「マンガリッツァ豚ロースとフォアグラのソテー きのこのパプリカソースとベーコンポテトを添えて」(当時2600円)です。

実はフォアグラはハンガリーの名産品。それはやはり押さえておきたいということで、こちらを。

それにしても、ナイフを入れてみると思ったより硬い。

うん?肉質って柔らかいんじゃないの?なんて思いながら口へ入れますと…

ジュワー

え?なにコレ?溶ける?

いや、蕩けるんですけど!!!

さすがマグロと同じ温度で脂肪が溶けると言われているだけあって、低温で溶ける…いや蕩ける。

これは美味しい。甘く蕩けるマンガリッツァ豚に、塩気のある味付けでソテーされたフォアグラの甘味、なんという贅沢

オーブンでローストしたセミドライの生ハムが添えられていたのですが、これも旨みが凝縮されていてかなり素敵。そうか、オーブンでローストすると生ハムってこんな感じなんだ。

セルクル型で成形したマッシュポテトの盛り付けもニクいですね。

🌸デザート

女子が3人で集まれば、甘いものを欲してしまうのは自然の摂理ですよね(何)

というわけで、かなりお腹もパンパンだったのですがデザートをば。

日本の女性は食が細いので少なめに作っているということで2種類注文してみました。

ショムロイガルシュカ(Somloi Galuska):左、
パラチンタ(palacsinta):右
ショムロイガルシュカ(Somloi Galuska):左、
パラチンタ(palacsinta):右

ショムロイガルシュカ(Somloi Galuska)

ショムロイガルシュカ(Somloi Galuska)というのは、バニラとチョコ2種類のスポンジとカスタードクリームをトライフルのように層をなしてボウルへ入れて作るデザート

ラム酒が効いており最後にチョコレートソースをかけていただくのですが、イメージ的にはティラミスに近いですかね。

明治神宮前のアズフィノムでもショムロイガルシュカをいただいたのですが、オリジナルなアレンジを加えてみえたので、ストレートなショムロイガルシュカを食べるのはこちらが初めて。

同じメニューでも解釈のバリエーションが見られるのはとても楽しいですね。

(↓アズフィノムのショムロイガルシュカ記事はこちら)

パラチンタ(palacsinta)

パラチンタ(palacsinta)というのは前述のホルトバージパラチンタでも出てきましたが、ハンガリーの薄いパンケーキです。

パンケーキというかクレープと言ったほうがイメージが湧きやすいかもしれません。

パプリカドットフのパラチンタはソーダ水で粉を溶くので、焼き上がりの生地はふるふるのプルプル。ここにジャムやチョコレートソースなどを巻くのです。

何を具にするのかは選べたのですが、一緒に行ったメンバーは「シナモンかキャラメルがいいかな?」と。

念のため、奥様にハンガリーらしいチョイスを聞いたところ、「ハンガリー人はまず間違いなく、杏ジャムかチョコだね。日本人はシナモンかキャラメルを選びたがるけど」とお返事が。

私たち、日本人ど真ん中な回答してましたね…笑

どうせならハンガリー料理を楽しみ尽くしたいのでアプリコットジャムで注文。このジャムがまた果肉たっぷりで美味しい。

🌸ハンガリーのワインカクテル

ハンガリー人は1人でワイン3本を開ける、というお国柄ですが1人は車だったこともあり、私がほとんど飲めないこともあって、友人はワインカクテルからボロッシュコーラをオーダー。

ボロッシュコーラ(Boros Kóla)というのは、赤ワインをコーラで割ったワインカクテルです。

え、赤ワインをコーラってどうなの?と思うかもしれませんが、これが意外と合うんだとか。

スペインでカリモーチョと呼ばれているカクテルで、安価で物足りない赤ワインも美味しく飲める飲み方でもあるんです。

赤ワインのコーラ割りに対して、白ワインをソーダで割るフロッチ又はフルッチ(fröccs)というカクテルがあります。

ストレートに白ワイン+ソーダだけではなくシロップを加えたものも。

熊のフロッチ(Macifröccs)

熊のフロッチ(Macifröccs)
熊のフロッチ(Macifröccs)

熊のフロッチ(Macifröccs)というのが私が注文したワインカクテル。

白ワインのソーダ割りにリンコンベリー又はエルダーフラワーのシロップを加えたほんのり甘いフロッチです。

フロッチの白ワイン:ソーダの比率は、1:1〜4:1とワイン多めの比率から、1:4〜2:3とソーダ多めまで。

私はほとんどお酒が飲めないので、気持ち程度まで白ワインを減らしてもらうことに。

ちなみにリンゴンベリーというのはコケモモです。酸味のある赤い実なので、こちらのシロップを使うとフロッチはピンク色になるんだとか。可愛いですね!

エルダーフラワーは白くて小さな花を咲かせます。日本ではニワトコと呼ばれる樹。

解熱鎮痛作用があり、北欧やイギリスなどヨーロッパの家庭では5〜6月に庭でとれたエルダーフラワーを砂糖で煮つめてジャムやコーディアルシロップを作ったりします。

エルダーフラワーのソーダはちょっとお洒落なランクのレストランなんかで置いていることがあるので、見るとつい注文したくなります。

そんな私なので、エルダーフラワーシロップをお家に常備しておこうかな、なんて調べてたらエルダーフラワーのリキュールもあるのですねえ。

もう12月で年の瀬ですね。寒さも厳しくなってきましたので、パプリカ料理で体を温めるのもオススメです♪

ハンガリーのパプリカ
ハンガリーのパプリカ

パプリカドットフの店内には干して乾燥させているパプリカ(唐辛子じゃないよ)がたくさん吊られていましたが、ハンガリーの家庭でも同じように干しているんですね。

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