パプリカドットフにハンガリー料理ランチを食べに行ってみた。@東京、白金高輪

この記事は約9分で読めます。

東京で世界を食べあるくシリーズ、今回はハンガリー料理です。

白金台に知人のパティシエがお店を出したのですが、なかなか行く機会に恵まれなかった(白金に用が無いんだもの)ため、

ランチをするという用事を作って白金エリアに向かった次第でございます。

ちょっと変わった異国料理好きの私としては白金エリア付近というと高輪方面にある「レッサムフィリリ」というネパール料理屋さんくらいしかパッと思いつかなかったのですが

調べてみるとパプリカドットフというハンガリー料理屋さんを白金高輪駅周辺に発見!

ハンガリー料理ってどういうものか前情報もなかったんですけど笑

現地ハンガリー人オーナーシェフによるハンガリー料理屋さんは日本でここだけという口コミが!

というわけでパプリカドットフにハンガリー料理ランチを食べに行ってみました。

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🌸ハンガリーってどこにあるの?

ハンガリーというとヨーロッパにあるというのはなんとなく分かっても、具体的に場所はどのあたりにあるのでしょう?Google地図で見て見ました。

ハンガリーの場所(Google地図より)
ハンガリーの場所(Google地図より)

オーストリアの東、中央ヨーロッパらしいのですが東ヨーロッパじゃないのかなと地理と歴史に疎い私は思うんですが、社会得意な方にそれはお任せで…。

広さ・面積は約9万3千㎢(日本の1/4ほど)、人口は約980万人(2017年時点)で日本より3000万人少ないだけなので人口密度は日本より高いんですね。

公用語はマジャル語(ハンガリー語)、共和制国家です。

それにしても四方を山に囲まれてていて、めっちゃ盆地ですね。(カルパチア盆地)気候は温暖だけど冬には寒気と乾燥が厳しい大陸性気候とのこと。

冬が寒いということは温まるタイプのお料理がメインなのかな。

🌸ハンガリー料理(マジャル料理)

ハンガリーといえばパプリカというほどパプリカがたくさん使われています。パプリカというとカラーピーマンの一種です。

日本のパプリカといえば肉厚でジューシー、ピーマンのようにコロンとした形ですが、パプリカはナス科である唐辛子の栽培品種なので、元は辛いんです。

コロンブスが持ち帰った種子からパプリカの品種を育てた国がハンガリーなのですが、現在は品種改良が進んだ結果、辛いもの・辛くないもの100種類以上のパプリカが市場に並ぶんだとか。

パプリカドットフにハンガリー料理ランチしたときハンガリーの刺繍がテーブルクロスに使用されていたのですが、この刺繍にある唐辛子のような赤い実は実はパプリカなのです。不思議な感じですね。

ハンガリーの刺繍・パプリカ
ハンガリーの刺繍・パプリカ

ハンガリー料理というと肉や野菜の煮込み(シチュー、スープ)にパンやチーズを合わせるものが主流。やっぱり寒い地域には煮込み系なんですね。

パプリカを多用しているためヨーロッパで一番辛い料理はハンガリー料理と言われていて、辛いパプリカを使った料理のハラースレー(コイやなまずなど煮込んだ川魚のスープ。Fisherman’s soupまたはhalászlé )が有名です。

デザートにはクレープの原型と言われるパラチンタ(薄いパンケーキ)が好まれていますが、ハンガリーでデザートは食後ではなく単独で食べる習慣だそうです。

🌸パプリカドットフ(Paprika.hu)

パプリカドットフ(白金高輪)

白金高輪駅横に走る幹線道路を徒歩で北上すると5分ほどの場所にパプリカドットフはあります。

お店の中は大きな木製のテーブルが何席かあり、ヨーロッパの少し田舎にある古い家庭的な雰囲気、といった内装。

ハンガリー料理について聞くと色々教えてくれる奥様が席を案内してくれます。

ランチセットで伝統的ハンガリー料理ランチを…と息巻いたもののこの日は土曜日だったので平日のランチセットがなく、

1人でアラカルトを食べる流れになってしまったので、ハンガリーといえばのお料理をチョイスしてもらいオーダーすることに。

オーダーしたのはハンガリー国民食グヤッシュ、パスタのガルシュカ、ハンガリー家庭料理定番のパプリカチキンです。

www.hungaryshop.jp – このドメインはお名前.comで取得されています。

🌸グヤッシュスープ(gulyás)

ハンガリーの国民食「グヤッシュスープ」(パプリカドットフ)gulyás
ハンガリーの国民食「グヤッシュスープ」

グヤッシュ(グヤーシュ)といえばハンガリーの国民食とも言われるほど超のつく定番のハンガリー代表料理。

日本の味噌汁的なポジションなのかなと思ったのですが、グヤッシュは栄養価が高いことから離乳食にも使われていると奥様から聞きました。

ちょっと栄養学的な話をするとパプリカはビタミンC豊富な上、ビタミンPも含まれているので熱を加えてもビタミンCが壊れにくいのです。

この赤い色味はパプリカパウダーで、唐辛子みたいな形で赤いけれど辛くなくマイルド

ちゃんとハンガリー産のパプリカパウダーを使って作らないとハンガリーの味が出ないんですって。

ハンガリーの品種はアメリカのパプリカとは全然違うし、スペイン産のものより香りが段違いに良いためハンガリー産のものを使うんだそう。

ハンガリーの国民食「グヤッシュスープ」(パプリカドットフ)gulyás
ハンガリーの国民食「グヤッシュスープ」


で、これ不思議なんですが辛くないのに食べると体が熱くなるんです。私も食べているうちに暑くなって上着を脱ぎました。笑

やはり唐辛子だからカプサイシンが含まれているからということなんですね。冬の方がより美味しく食べられるお料理です。


グヤッシュは牛飼いのスープという名前なんですが、これは放牧や農作業中に家に帰ってランチを食べる手間を省いて、外で鍋に料理したというスタイルからきています。

具は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも。本来は根セロリを使用するところ、日本で根セロリは2000円するなど高いためフレッシュな生セロリで代用しているそう。

奥様によるとローマンクミン(インドのクミンとは別物)というスパイスが入っているとか。セロリのスッとする風味に加えちょっと食べ慣れない不思議な香りがあります。

後でローマンクミン、調べたけど分からず…キャラウェイ(ウイキョウ)のことかな。(クミンに形が似ているので間違えやすい)

なんにせよ、温まるしこれはなかなか美味しいお料理ですね。

🌸ガルシュカ(galuska)

ハンガリーのパスタ「ガルシュカ」(パプリカドットフ)galuska
ハンガリーのパスタ「ガルシュカ」

ガルシュカは手作りハンガリーパスタ(ガルシュカ)塩茹でです。味付けは塩だけなので、主菜と合わせて食べる感じです。

口に入れると不揃いでモチッとした歯応えが独特

ガルシュカはドイツやオーストリアで食べられているシュペッツレ(Spätzle ドイツ語)という卵を使った麺(パスタ)と同じ卵麺ですが、シュペッツレはストレーナーで成形してちゃんと麺の形をしており

このシュペッツレを手やスプーンでちぎって茹でたクネップフレKnöpfle 小さなボタンの意味)がちょうど同じものにあたるのだと思われます。

🌸チキンのパプリカソース煮込み

ハンガリー料理「チキンのパプリカソース煮込み」(パプリカドットフ)
ハンガリー家庭料理「チキンのパプリカソース煮込み」

チキンのパプリカソース煮込みはサワークリームを使用しているのでソースがオレンジ色だと奥様より説明されました。

舌触りはこっくりして濃厚ですが、甘味と軽やかな酸味があります。

同じようにパプリカを使用した料理でも味のバリエーションがすごいですね。面白いなあ。

このお料理、メニュー表にはハンガリー語表記がなかったので正確か不明なんですが、チルケパプリカーシュ (Csirkepaprikás)のことかな。

そうそうハンガリーで使われるサワークリームは濃く、テイフル (tejföl) というそうです。

調べているうちに出てきたスメタナ…ロシア料理のボルシチに使用されている東欧が原産の発酵乳の1種ともまた別物なのかな。(謎が多い…)

ちなみにスメタナを使用した白いビーフストロガノフを食べに行ってきた記事はこちら。興味ある方は是非✨

🌸今回食べれなかったお料理

ランチタイムに1人が食べられるアラカルトの量はそう多くないので3種類しか食べられなかったのですが、実はこの時食べれなかった料理でめちゃくちゃ気になるお料理が…

それがこのマンガリッツァ豚。なんですの? 食べられる国宝って?!

🌸マンガリッツァ豚

マンガリッツァ豚というのはハンガリー固有の希少種豚で、20世紀初頭は1000万頭いたのが一時期たった191頭まで激減したため絶滅の危機を迎え、2004年にハンガリーの国宝と指定された豚です。

2017年に5万頭まで増えたらしいのですが、これ食べていいんですよね?という気持ちと、食べてみたいという好奇心が。

一般の豚より霜降りで赤身、コレステロールになる脂が少ないので消化も良くミネラルやビタミンも豊富なんですって。

うわー、美味しそう…

この豚さんは血統証明書付きで管理されていて、ハンガリーの高級料理店や「グンデル(Gundel)」、ドイツの三ツ星レストラン「ビクターズ(Victor’s Gourmet-Restaurant Schloss Berg in Perl)」、ウイーンの「ツム・ヴァイセン・ラウフファングケーラー(Zum Weissen Rauchfangkehrer)」などでお料理に使われているようです。

うーむ。。やはり高級食材なんですね。

ちなみに日本では、ハンガリーと同じ緯度にある北海道の十勝ヒルズで繁殖と飼育に成功し、十勝ロイヤルマンがリッツァ豚として2018年から出荷が始まったそうです。(参照:https://www.atpress.ne.jp/news/161482)余談ですが。

…そんなこんなで、マンガリッツァ豚のお料理以外にも、スイーツの方のパラチンタも食べてみたいし、伝統的なボグヤーチというグヤッシュ用の釜の形の器で供されるグヤッシュも食べてみたい。(映えるから…笑)

パプリカドットフにハンガリー料理ランチを食べにきたものの、食の好奇心は完全には満たされず。

そんなわけで機会を作ってディナーでリベンジした記事がこちら🔥

我ながら仕事が早い(⁉︎)

食への好奇心が素晴らしいと自画自賛。笑

関連ランキング:西洋各国料理(その他) | 白金高輪駅泉岳寺駅

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東京でハンガリー料理レストラン、他にもあったので食べに行ってみたので、興味ある方はこちらも。

「東京で世界を食べ歩く」シリーズ、今の所はエスニックが多めですがジョージア料理について書いた記事も書いてます!

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