以前からずっと気になっていた宗像大社・辺津宮(福岡県)。世界文化遺産にも登録される強力パワースポットです。(公式サイトはこちら)
念願かなって参拝することができたので、実際に行ってみた感想や雰囲気、ご利益やパワースポットについてご紹介します。
宗像大社とは
宗像大神は全国六千余社に祀られており、宗像の社名は全国に九十社あります。(863年の「国内神名帳」より)
そんな宗像社の総本山がこの宗像大社なのです。
宗像大社・3つの神社
宗像大社は3つの神社で構成されています。
日本神話における「国つくり」前に生まれた三女神、田心姫神(タゴリヒメ)、湍津姫神(タギツヒメ)、市杵島姫神(イチキシマヒメ)は
「九州から半島、大陸へつながる海の道(海北道中)へ降りて、歴代の天皇をお助けすると共に歴代の天皇から篤いお祭りを受けられよ」という神勅を受け、
沖ノ島(沖津宮:おきつぐう)へは長女の田心姫神が、
大島(中津宮:なかつぐう)には次女の湍津姫神、
田島・宗像大社(辺津宮:へつぐう)には三女の市杵島姫神が、それぞれ降臨されました。
地図を見ると沖ノ島は結構離れているんですね。
思った以上に韓国も近く、遣隋使や遣唐使がこの島を目印に航海したというのもうなづけます。
なにしろ沖の島は「神宿る島」と言って、島自体が御神体。
九州本島から60km離れた絶海の孤島で、女人禁制、男性も限られた機会のみ行ける場所となっています。
(基本的に渡島できるのは神職のみです。)
出土品から考える国家祭祀のスケール
古代、この島では航海の安全を祈るための国家祭祀が行われていたのですが、
出土している沖ノ島神宝(8万点の国宝)の量からしてかなり大掛かりな祭祀であったと考えられています。
御祭神
沖津宮・田心姫神(たごりひめのかみ):宗像三姉妹の長女です。沖ノ島に女性が入れないのは、女性への嫉妬心の強さからだとか。
中津宮・湍津姫神(たぎつひめのかみ):次女の湍津姫神の古事記での表記は多岐都比売命です。
中津宮(大島)は七夕伝説発祥の地といわれています。境内にある川は「天の川」と呼ばれ、牽牛神社・織女神社が祀られています。
天の川伝説には、唐に渡った貴公子が織女を伴って帰国後、二人は離ればなれとなり、日々織女に想いを寄せていたら、ある夜の夢枕で、天の川にタライを浮かべると水鏡に織女が映るとのお告げがあり、それから貴公子は神仕えをしたと伝えられています。
https://munakata-taisha.or.jp/nakatsu_saiji.html 七夕祭り
七夕祭りは8月7日の午後8時から。鎌倉時代から続くお祭りで、7月7日から1ヶ月は七夕飾りで装飾された本殿や、牽牛社と織女社の御朱印(期間限定)の頒布があります。
辺津宮・市杵島姫神(いちきしまひめのかみ):三女の市杵島姫神は絶世の美女で、商売繁盛、芸能、金運、勝負、豊漁、交通安全、五穀豊穣、海の神でもあります。
なんか全部揃ってて、TOP OF 女性って感じですよね。これは凄い。
市杵島神社の方では、子守の神さま、子供の守護神としても崇敬されているそうですよ。
宗像大社・辺津宮ご利益
宗像大社・辺津宮のご利益ですが、航海・交通安全、縁切り・縁結び(恋愛成就)、安産祈願、商売繁盛など。
本殿は金運上昇、第二宮は恋愛成就、第三宮はモテモテになる、みたいな記事をどっかで読んだので、その関係かわからないですが、
第二宮ですごい長い時間熱心に祈る女性がいたのが印象的でした。
海の神様龍神とも深い関係にあり、宗像大社で写した写真に龍神や鱗のような光が映し出されたりするという話もあり、
龍神が雲になって現れる事もあるんだとか。
海や航海の安全を導くこと、国民をあらゆる道にお導きになる神であることから、
人生の導きをいただく事が出来るそうです。
宗像大社・辺津宮の境内
ここは古代のお城かしらと思う広々とした敷地、大きくひらけた空が印象的な神社です。
本殿、拝殿ともに重要文化財で、本殿は天正6年(1578)、拝殿は天正18年(1590)と約450年前の建築。
また、本殿の周りには大小のお社が24社あり、121の神様が祀られています。
最も高貴な神様
「日本書紀」で宗像三女神は道主貴(みちぬしのむち)であると記載されています。
名前の「貴」という字は最も高貴な神様に贈られる尊称のため、
天照大神の大日靈貴(おおひるめのむち)と、出雲大社御祭神である大国主命の大己貴(おおなむち)しかいません。
宗像大社辺津宮地図
本殿までの参道は真っ直ぐ。末社がぐるっと囲んでいるのは出雲大社を思わせる配置です。
奥宮である高宮、田心姫神(タゴリヒメ)の祀られている第二宮、、湍津姫神(タギツヒメ)が祀られている第三宮は本殿の後ろにあります。
手水舎
手水は楕円形の岩から水が流れ出るもので、長方形の形のものが多い中、珍しい印象…
いや、九州の他の神社でもこういった岩の手水をみるので地域的なものかもしれませんが。
拝殿へ
広い拝殿の奥に本殿があります。
夏の間は18時まで開門されているんですね。
末社
ぐるりと本殿を囲む末社をみると、ここでのお祭りは荘厳な感じになるんだろうなと。
御神木
本殿右手奥に御神木があります。
樹齢550年の楢の木です。
皇統守護の神勅を戴いているため宗像大社の神紋は、表が菊、裏が楢の葉になっています。
高宮参道へ
第二宮と第三宮
第二宮(向かって右手)沖津宮分社、タゴリヒメを御祭神とし、第三宮(向かって左手)は中津宮分社、タギツヒメを御祭神とされています。
なんか建物の感じが伊勢神宮に似てるなあと思ったのですが、調べてみると第二宮と第三宮は「唯一神明造」と呼ばれる伊勢の神宮のみにみられる様式なんですね。
実際にこれらの社殿は伊勢の神宮から下賜されたもので、「式年遷宮」で古くなった伊勢神宮の別宮を譲り受けたものだったのです。
相生の樫(縁結びの御神木)
相生の樫は、真ん中の茶色の幹が左側の幹と繋がっています。
社務所の立て札には「仲睦まじく交差し合った連理の樹木は太古より男女が絆を深め恋愛が実り未来に夫婦円満の福徳が有ると云い伝えられています。」と書かれています。
高宮・日本最古の祈りの場所
いざ、市杵島姫神の降り立った地、高宮へ。
キラキラした木立の中を歩き、清麗な空気を吸って歩くのが心地よい。
階段がありますが、手すりがあるので安心ですね。
高宮
宗像大社・辺津宮の、一番のパワースポットとされるのがこの高宮。
この地そのものが御神体なのでしょう。
建物はありませんが、土地を囲むように縄が張ってあり、神聖であることを示す印で悪いものを寄せ付けないための紙垂(シデ)がたくさん下がっています。
高宮割符守、おみくじ
高宮に建物はないのですが、高宮の手前には小さな建物があり、おみくじと高宮割符守り(500円)があります。
この高宮割符守りは名前と願い事を書いて割り、片方は納め、片方は自分の家に持ち帰るお守りです。
神水守
ものすごく惹かれるお守りを発見してしまいました。
沖ノ島、大島、田島(辺津宮)、3社の御神水をお守りに持ち歩ける、神水守(1500円)です。
島にあるものは何一つ持って帰ることが禁止されている沖ノ島の御神水まであるのは、かなり貴重です。
悩んだ挙句、3つ全部購入させていただきました。
うおお、ありがたや!
御朱印
御朱印は宗像大社・辺津宮だけしか行けなかったのでこちら。
沖津宮遙拝所・中津宮、宗像大社3つの神域の御朱印は実際に足を運んだ人しか手に入らないそうなので、いつか行けたらいいなあと思っています。
Lin🌸