MANGA都市TOKYOで、1/1000巨大東京都市模型と江戸〜東京文化に触れてみたレポ。

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2020年7月8日〜9月22日、東京の国立新美術館で開催された「MANGA都市TOKYO」展に行ってみたレポ(感想)です。

ちなみに、美術展の記事が悉く終了した展示なのは私が遅筆だからなんですけど、思い出したり後で調べたりしたい時、備忘録のような感じで綴っています。

MANGA都市TOKYO公式サイトはこちら

https://manga-toshi-tokyo.jp/
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🌸MANGA都市TOKYO

2018年のパリでは3万人を動員した展示でもあり、海外で話題だったあの展覧会が東京に!(「美術手帖」公式サイトより)ということで行ってみました。

入場人数の制限

コロナによる緊急事態宣言の1回目が出された後だったこともあり、混雑を避けるため、チケット等をすでに持っている・持っていないにかかわらず

オンラインで「日時指定観覧券」か「日時指定券(無料)」の予約が必要でした。

展示内容

あんまり写真が撮れない展示だったので、主要な写真があまりないのが残念なところではあります。

原画、複製原画、デジタル出力アニメの一部映像が主役の展示だったので、日本のオタク受けというよりは海外の人にとっての日本文化の一つ「漫画」の展示といった感じです。

🌸1/1000巨大東京都市模型

1番のメインの展示になるかと思われるのがこちら。1/1000スケールの巨大東京都市型模型です。

写真で入りきらない広さだったので東京湾付近は切れちゃったんですけど、大きさ伝わるでしょうか?

巨大東京都市模型の奥には大画面があったのですが、東京を舞台にしたアニメ、特撮(ゴジラなど)映像がタイトルなどと共に流れているというもの。

写真は使徒と戦うエヴァンゲリオン、もといエヴァンゲリヲン(劇場版:序)です。

(エヴァの「第3新東京都市」って東京都じゃなくて箱根なんですけど、そこはあえて考えない)

新宿の都庁付近のビル街だけ、目立つように色が黒っぽい(笑)

ちなみに映像の場所にスポットライトが当たって、ここであったストーリーっていうのがわかるようになっていました。(上手く撮れなかったのでその写真はないですが)

そうそう、AKIRAの映像もなかなか盛り上がります。AKIRA、ネオ東京は2019年が舞台でしたね。渋谷PARCOでAKIRAの展示あったのも2019年でした。(ブログ記事はこちら)

🌸セクション1 破壊と復興の反復

東京が舞台のアニメ、漫画、特撮といえば街が破壊されたりするシーンが浮かびますよね。破壊されていくビル街はロボットアニメと特撮の王道です。

今回の展覧会は日本文化的な視点が大いにあるため、戦争・震災という歴史で起こった「破壊と復興」というところから藤原カムイの「帝都物語」、大正大震火災の地図の展示も。

(ちなみに藤原カムイさんの「帝都物語」は全集「藤原カムイ全集 4 帝都物語」に収録されているようです)

エロとグロ、大正浪漫カラー(?)のSM的なイラストを描く丸尾末広の複製画もありました。

プロダクションI.Gの背景、コンテの展示があったのですが、作風ですね。めちゃくちゃ細かい。

🌸セクション2 東京の日常:江戸〜東京の文化

ここでは東京の日常というより、江戸の日常にスポットが当たっている展示だったと思います。

江戸の文化、街並みが理解できるような漫画の原画、または原画の複製がメイン。

安野モヨコの「さくらん」、松本大洋の「竹光侍」といった比較的最近の漫画だけでなく、石ノ森章太郎や杉浦日向子「百日紅」「二つ枕」といった少し時代の古い漫画家さんの原画(または複製原画)も。

石ノ森章太郎さんの漫画は、本で見るよりもずいぶんデザイン的な印象。(といっても製本された石ノ森章太郎さんの漫画を読んだのが子供の頃だったからかもわからないですが)

ページデザインといえば、松本大洋さんの「竹光侍」、これが実にデザイン性が高い。松本大洋さんといえば「ピンポン」「鉄コン金クリート」

漫画原稿用紙ではない紙を使用していたり、人物表現とコマ割りの仕方も斬新。手塚治虫文化賞マンガ大賞の受賞作です。

掴み所のない主人公、ストーリーも魅力的で、結局キンドルで買ってしまいました。

安野モヨコさんの作品はファッション性が高く、花魁の着物なども非常にお洒落。話題となった蜷川実花さんの実写化映画さくらん」での映像もかなり艶やかに記憶へ残っています。

杉浦日向子さんは漫画家であり江戸風俗研究家でもあるので、時代考証というか江戸の風俗について知れる内容のストーリーがすごく面白い。構図が浮世絵的。

ちなみに杉浦さんの元夫は「帝都物語」の荒俣宏さんです。なるほど…

🌸セクション3 キャラクターvs.都市

ここで舞台は少しずつ現代東京にシフト。

大正時代が舞台の女学生マンガ・大和和紀「はいからさんが通る」、1980年代の北条司「シティーハンター」からはエンディングアニメ映像、美少女戦士セーラームーンのセル画など。

ちょっと失念したのでわからないのですが、昭和のファッションを描いた少女漫画家さんの原画(複製だったか不明)があって銀座の街を歩いているページが展示されていたのですが…あれは誰だったのか…

昭和ファッション&少女漫画家というと、「それいゆ」の中原淳一さんとか、高橋真琴さんとかなんですけど(高橋真琴・コムデギャルソン作品のあったドレスコード?着る人たちのゲーム」展が記憶に新しいですね。行った記事ブログはこちら

「ドレスコード?着る人たちのゲーム」展から 高橋真琴×コムデギャルソン
「ドレスコード?着る人たちのゲーム」展から 高橋真琴×コムデギャルソン

新開誠の「秒速5センチメートル」からは、絵コンテがカラーと、写真で展示。

上條淳士「to-y」やシュタインズゲートなんかもありました。

日本全国のマンガ・アニメ・ゲーム・特撮の図書館・ミュージアム

さすがマンガ大国、日本。こんなにあるんですね〜!

コンビニと電車の展示(撮影可能エリア)

初音ミクとコンビニ、電車の車内吊りなどにあるアニメ広告がTHE・マンガ大国日本という感じの展示など、海外の人が見ると結構新鮮かもしれない展示もあったり。

日本というか東京に住んでいるとある意味日常的でもあったりするのですが、異国の人は面白いのかも。

🌸行ってみた感想

やはり都会が破壊されて廃墟みたいになる作品って妙にロマンがあるんですよね。1/1000巨大東京都市模型の展示、良い感じの演出でした!

個人的には少し古いですけど「幻魔大戦」とか、スーパーロボット対戦にも出てきた「ラーゼフォン」とか、ゲームだと「女神転生」シリーズが好きなので、爽やかじゃない雰囲気の作品ももうちょっと出してほしかったというのが正直なところだったりします。

とはいえ、知らない漫画との出会いや江戸文化に触れることもあって、興味深い展覧会ではありました☺️

https://manga-toshi-tokyo.jp/

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