眼瞼下垂症オペを受けてみた!体験談

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こんにちは、Linです🌸

実は自分も周りも全く気づかなかったのですが、

顔のたるみが片側だけ気になって美容皮膚科を受診したところ、

眼瞼下垂症がありますね。

あともしかしたら目の周りの筋肉にも病気があるかも」

と指摘をされまして。

全くノーマークな疾患名に衝撃を受けつつ、形成外科受診

やはり眼瞼下垂だということで、オペを受けてみました。

というわけで、オペ前後の変化や、実際にオペがどうだったかなど書いていきます。

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眼瞼下垂症とは?

先天性眼瞼下垂と加齢性眼瞼下垂

眼瞼下垂というと先天性のものと加齢によるものの2種類あり、

一般的には加齢性眼瞼下垂のイメージがあるかと思います。

先天性だと生まれつき目を開ける筋肉が弱かったり、目を開ける神経にトラブルがあったりするのですが

加齢性の場合は瞼を開ける筋肉をつなぐ腱が弛んでしまい

瞼が開けにくくなった状態です。

眼瞼下垂の検査で上瞼の上に錘(おもり)を付け、瞼が開けられるかのテストをするのですが

錘を付けると瞼の筋肉で目を開けるのが本当に困難です。

ちなみに錘を使わず普通に目を開けても分かるようで、黒目が上瞼の縁にかかっていると軽度の眼瞼下垂なんだとか。

眼瞼下垂になると外見では眠そうな目つきが特徴で、進行すると瞼が垂れてきます。

これ、50代、60代あたりの方によくみられる病気なのかと思っていたのですが、早ければ20代、

多くは40代半ば頃から進行していくようで、早めに気づく機会があって良かったなと。

確かに。

目が開けてられなくてやたら瞬きをしていたの、ただの酷いドライアイかと思ってたんですが…(実際のところドライアイもあるので)

…え、加齢性の眼瞼下垂って…年がバレる?

いやいや私は妖精なので…(違う)

一応生物学上の年齢というのは40代半ばですので、ご参考にどうぞ。笑

あ、眼瞼下垂症について詳しい説明は形成外科学会のサイトに載っていますので、興味ある方はぜひ。(サイトはこちら

加齢性眼瞼下垂|日本形成外科学会

眼瞼下垂の症状

眼瞼下垂顔
眼瞼下垂顔

瞼が十分に開かないので視野が狭くなります。

物が見えにくくなり眠そうな顔になります。

それから、おでこの筋肉を利用して目を開けるため

眉毛の位置が上がり額の皺が深くなり、肩こりや頭痛が起こります。

額の皺が深くなるのは、目が開きにくいので顎を上げて見るようになるからなんですが、

うわー、全部当てはまるわ…。

てかこれ、もしかして左の顔の方が弛んでるのも眼瞼下垂関係あるんかな?

治療方法

治療は大きく分けると、余剰皮膚切除術、眼瞼挙筋前転法、前頭筋吊り上げ術の3つのオペ(術式)があります。

他にもあるのですが、とりあえずこの3つを紹介します。

余剰皮膚切除術

文字通り、垂れてきた瞼の皮膚を切り取る手術(オペ)。

眼瞼挙筋前転法

瞼を開ける筋肉を瞼板にもう一度固定しなおすことで、まぶたを上げる力を取り戻せるようにする手術(オペ)。

基本的には二重瞼のオペと一部同じ方法なので、オペ後は整形したみたいに印象が変わるかも。

(もとあった位置に瞼を戻すだけなんですが…笑)

前頭筋吊り上げ術

ちなみに瞼を開ける筋肉がほとんど機能していない場合、前頭筋吊り上げ術というオペになるようです。

太ももの筋膜を切り取って瞼板と額の筋肉をつなぐ手術です。(なんだか大変そうです)

保険適応?

医療保険に入られている方は手術費が保険でおりる可能性があります

ということで…

オペが決まったら保険会社へ早めに問い合わせをしましょう。

眼瞼下垂症の弊害とは?

「見えにくい、眠そうな顔になる」以外にも色々ある

眼瞼下垂のスペシャリストと言われる松尾清先生の書かれた本によると、眼瞼下垂による弊害は様々…

一般的に「眼瞼下垂」と言われるものは「腱膜性眼瞼下垂症」という、瞼にある腱が異常(外れる、緩む)となった状態のことなのですが、

こんな症状はないですか?

□ 二重の幅が広くなった

□ 疲れると目の上が落ちくぼんでくる

□ 眠そうな顔、怖そうな顔だと言われる

□ 眉毛の位置が上がって、額にシワが寄る

□ 舌で歯を押してしまう

□ まぶしさに弱い

□ 食事をするとすぐ眠くなる

□ まぶたを閉じているほうがラク

□ 頭痛がひどくなった

□ 肩こりに悩まされている

□ 歯が浮く、顎関節が痛い

□ 歯を噛みしめがち

□ 朝、なかなかまぶたがあかない

□ 疲れが取れにくくなった

□ 気持ちが沈むことが多い

□ 目が疲れやすくなった

頭痛・肩こりが解消!自律神経が整う! 名医が教える「まぶたテープ」 松尾清・著 より

松尾先生は信州大学医学部特任教授・名誉教授、松尾形成外科・眼瞼クリニックの院長先生で、世界で最初に瞼の研究をされた方です。

瞼が開く仕組み

上眼瞼挙筋が腱膜を引っ張って瞼を開けていたのに、腱膜がなんらかの原因で外れてしまうと、

瞼にある筋肉「ミュラー筋」が瞼を開ける動作をサポートしてくれます。

ミュラー筋のサポートで瞼を開けていると、ミュラー筋をより刺激する目的で目を擦りたくなります。

(目を擦るとミュラー筋が収縮するので目が開きやすくなる)

しかし何度も擦るうちにミュラー筋が伸びてしまうので、今度は歯を食いしばってミュラー筋を収縮させないと目が開かなくなります。

瞼を擦ってはいけない、と言われますけど、ほんとその通りだったああああ!!!

脳の血流量が落ちる…!

通常、瞼を開けると脳の覚醒中枢である「青斑核」に刺激が入り、脳が覚醒するという仕組みになっています。

そこで私の脳の血流量を光トポグラフィーで調べてもらったところ、目を瞑ったり下を向いたりすると左脳の血流量がガクンと落ちることが発覚。

左の瞼のほうが眼瞼下垂が進行しているからでしょうか?

左脳は論理的思考を行う場所なので、下を向くと寝てしまったり、勉強ができないのももしや眼瞼下垂のせい?

歯を食いしばっても左脳の血流量が落ちるので、しかめ面で怒ると論理的思考ができなくなるというのもまさにそう。

ちなみに右目は閉じても血流量が減らず、…確かに絵を描くときやアートを見ている時は全然眠くならないですね。

え、ちょっと待て。

私のADHD、もしかすると眼瞼下垂症に関係がある?

眼瞼下垂の原因になりやすいのは子供の頃の水泳でゴーグルを強くつけすぎること、目を擦りすぎること、後はアイメイクやコンタクトらしい。

子供の頃に水泳習っていたし、目をゴリゴリ擦る癖もあるから、子供の頃から腱膜性眼瞼下垂があったとすると、

子供の頃からADHDの症状に類似したものが出ていてもおかしくはない…単に推論でしかないけど…

自律神経系の症状

交感神経の緊張にも関わるので、体の不調を引き起こす原因にもなるんだとか。

自律神経が乱れると冷え、うつ、不眠にも。

ちなみに私は中途覚醒が多いのですが、腱が切れているので眼球が上に向いてしまうため、睡眠中に覚醒してしまうからだとか。

また、瞼を開けるために歯を噛み締めてミュラー筋を収縮させることもあり、顎関節症や歯周病に。

それから群発性頭痛、緊張頭痛、肩こり

なんか色々な不調が起こされるんですね、眼瞼下垂って。

ただ症状の出方は人によってかなり違いはありそうです。

目の下の目袋も眼瞼下垂の弊害?!

眉毛を上に上げる(ミュラー筋を使って目を開く)ことから額に皺が寄る、しかめっ面をすることによる眉間の皺、目の周りの皺、

それに目の下の目袋が大きくなるのも腱膜性眼瞼下垂症の影響があるって…

眠そうな顔になるだけではなく老け顔になるということ。

怖い!!!

もしかして眼瞼下垂が治ったら美容的にもかなり変わってくるのでは…!??

(松尾先生は他にも、著作がありますので、興味のある方はこちらもどうぞ)

Bitly

開瞼失行?

なんか診察してもらった形成外科の先生によると、

私は上の瞼だけでなく下の瞼も腱が外れている(開瞼失行)もあるんだとか。

受診先の美容皮膚科の先生は一目で眼瞼下垂と眼輪筋の病気を見破ってたので、

形成の先生が「腕のいい先生だねえ」と感心されていました。

私の眼瞼下垂はぱっと見じゃ全然わからない感じだったので確かに凄いなあと思った次第です。

実際にオペを受けてみた

麻酔〜オペ終了まで

まず。瞼に麻酔テープを30分以上付けて薬が効いてくるのを待ちます。

それから鎮痛剤カロナールと抗生剤(オペ後の感染症予防)を内服。

30分経過して麻酔の注射です。

目に注射針が近づいてきて、マジで恐怖なんですが

先生の手技が早くて、「うわー」と思ったらもう注射が終わってる

瞼の中に液体が流れ込んでくるのは変な感じなんですが、

ちょっと気持ちいい(何)

先生「熱さを感じたら教えてください」

といいますのも、「熱い」と感じた次は「痛い」に変わるということ。

麻酔注射追加のタイミングだからです。

オペ自体は1時間半くらいだったかな…?

オペ直後に肩こりがなくなったのではないかと先生に聞かれましたが、オペで疲労してなんだかよくわからない…

覚醒も上がるとのことでしたが、視野が広がって世界が明るくなった感じがあります。

オペ後(当日)に困ったこと

動くと血圧の変動で出血するため、じっと寝ていなくてはならず。

それも仰向けに寝ていなくてはならないので腰が痛い辛さが…しかも横を向くと腫れてしまうし。

閉じた瞼の上に、水だけぬれコットンを置いていましたが、少し体を動かすと落ちてしまうんですよね。

ひんやりさせておく必要があるので、冷蔵庫に入れたコットンを30分〜1時間に1回交換。

お風呂は入れないのでオペ前に入ってから行ったのですが、汗もかかないように過ごすのでそんなに問題はないです。

思ったより痛みはないけど、少し痛むと早めにカロナールを飲んでました。

ちなみにアイスノンはマイナス20度なので冷やしすぎて血管が頑張ってしまい逆に拡張して腫れてしまうとのこと。

水だけ濡れコットンは冷蔵庫で冷やしてもせいぜい5度程度なので、こちらを推奨されていたんですね。

そして頑張った自分にご褒美を、と鰻弁当で自分を労いました笑

鰻弁当(直虎)
鰻弁当(直虎)

オペ翌日以降は

打って変わって翌日には冷やさないようにとのこと。

眉毛の筋肉を使わずに目を開け上〜横〜下、と目玉を動かす練習も。

後、歯は噛み締めないように(覚醒するために噛み締める癖があるので)とのこと。

長年の歯軋りも改善されるのかな?と思いましたが、歯軋りはストレスによる物だったらしく、いまだにあります笑

オペ後のダウンタイム・腫れなど

腫れはオペ24時間後あたりが強かったですね。(記事の後ろの方で写真を貼るのでそちらを参照してください)

そうそう、診察に行く時、マスク・サングラス・帽子で不審者みたいでした笑

眼瞼下垂症OPE翌日の怪しい格好
眼瞼下垂症OPE翌日の怪しい格好

抹消の血流も良くなるようですが、私の場合は膠原病で血流悪いのとADHDの薬、

ストラテラの副作用で抹消血流は悪化していたので、そこは良くはならなかった気がします。

膠原病についての記事はこちら大人のADHD診断についての記事もあります)

オペ翌日は診察後帰宅してベッドで横になって過ごしました。

時々目を動かすのだけど眉毛を上げずに上を見るのが慣れてなくて大変…

左目の方が下垂していたのでガッツリ腱を結んだためか、

腫れて瞼が閉じ切らないことから目の表面が擦れて違和感と痛みで涙が出てくるのがキツイ…

どうも結膜下出血(白目の出血)が出来てしまったらしく目が真っ赤で。

出血を引かせるために、枕は二つに折って頭を少し高めにしてました。

なにしろ2〜3日は出血しやすい(腫れやすい)とのことだったので。

後悔したこと

ドライアイ用の目薬を眼科でもらっておけばよかった…!

これが後悔したことですね。

なにしろ瞼が腫れていて受診しても目の検査が多分難しい…

一時的にドライアイが悪化するというのは同じオペを受けた友人から聞いていたのですが、

つけ加えると友人は一時的に乱視が悪化し、視野が少し障害されることがあったようです。

重いものは歯を食いしばったりしかめ面をしてしまうのでしばらく控えるようにとのことでした。

(つまり筋トレも出血しやすい時期は避ける必要があります)

オペ翌日からの経過

翌日には洗顔、軽いシャワーはOKというのですが、ビビリな私はどちらもやめときました。笑

オペ後2日目もベッドで横になって過ごしました。

そしてオペ後3日目もベッドで横になる時間が多かったけど、少しずつ動けるようになりました。

オペ後4日目は腫れが引いて目の周りが黄色くなっていました

抜糸がまだなので上瞼は腫れているというか浮腫んだ感じはあります。

黒縁メガネをつけて明日以降の仕事に行けば目立たなくて良さそうな雰囲気です。

仕事復帰は…

オペ5日目から仕事復帰しました。

私は看護師なので体を動かす業務も多いし、体格のいい患者さんを動かすなどの力を入れる作業もあります。

力むと内出血するのと視野の回復がまだなので、上司には軽い業務をつけてもらうようお願いしました。

メイクは瞼以外なら翌日から可能ですが、目元が酷くてメイクする気になれない笑

アイメイク、まつ毛はオペ後1ヶ月以降にするようにと。

抜糸は12日後でしたが、早いところだと1週間くらいで抜糸するようです。

なお、抜糸までは喫煙、飲酒、運転は避けるようにとのことでした。

眼瞼下垂症OPE後の状態

眼瞼下垂オペ前日から17日後の様子
眼瞼下垂オペ前日から17日後の様子

腫れ・出血

目の周りが腫れぼったくなるのはオペなので仕方ないですね。

2週間、4週間、と徐々に落ち着いてきます。

眠そうな目が急に目力を取り戻したので、オペからしばらくは

ヴィジュアル系バンドでベース弾いてそう」といじられる羽目に…

うるさいわ!笑

ドライアイ悪化

私は既往症に難病シェーグレン症候群があるので(ブログ記事参照

もともとドライアイがあります。

友人から「ドライアイが悪化する」とは聞いていたのですが、

これ、思ってた以上にきつかったです。

ジクアス点眼(目薬)を大量に処方してもらいましたが、一日何回も点眼したり

風が吹いても目の表面が痛いレベルに…

春先の風強いし、サングラス付けて外出したりしましたが

それも4週間くらいで落ちついてはいきました。

視力は確かにちょっと悪くなった気はします。仕方ないですけどね。

それでも、眼瞼下垂のオペを受けないデメリットのが嫌かもしれない。

まだ開瞼失行があるので目を開ける際に額の筋肉を使ってしまっているからだと思うのですが、

それでもしかめ面をしてしまうことによる眉間の皺はマシになった気がします。

半年後の顔、瞼

眼瞼下垂オペ後の経過
眼瞼下垂オペ後の経過

オペ前の目を見ると眠そうな表情をしているのが、オペ後は目尻が上がっているのがわかります。

オペ1ヶ月くらいはやはり目元の腫れが結構残ってますね。

まだ右目の二重の戻りが微妙なんですけど、半年は経たないと落ち着いてこないもんだとオペを受けた友人からも聞いていて。

後は下瞼のオペで目の開きすぎも治るようなので、来月オペすれば今よりも自然な感じになっていくと思います。

覚醒はどうなったか?

実はまだ下瞼の症状があって覚醒がそんなに改善されたかというと劇的なほどではない状態です。

実際にストラテラも飲み続けていますし。

私の場合、下瞼のオペが終わって初めて評価できるのかもしれません。

まだもう少しかかるなあ。

目の下の涙袋(たるみ)はまだあるけど、これも下瞼の腱をつなげばよくなるのかもしれない。

睡眠の改善

睡眠は改善されて、中途覚醒は明らかに少なくなりました。

気分の落ち込みも同様です。

オペしてよかった…!!

そうそう、瞼の第一人者と言える松尾先生の書かれた本はこちらです。

Bitly

松尾形成外科・眼瞼クリニック(公式サイトはこちら

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